自分の釣りに合うウェーダーの選び方

ウェーダーを履くことを『安全のため』と認識している人がたまに居ますが、ぶっちゃけ『濡れたくないだけ』ですよね。

あくまでウェーダーとは防水ツールなのです。

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はじめの注意点

ウェーダーの用途は水に濡れて体温が下がるのを防ぐための役割が大きく、ざっくりいえば風邪防止であり水温から身を保護するアイテム。

ウェーディングの際にエイの毒針から身を守るため…とも考えそうですが、あの針はなんらかのプロテクターでもないとゴムや布なんかは簡単に貫通するため、エイガードとして別に用意する必要があります。

極力濡れずに安全性を求めるならば、ウェットスーツ(タイツ)の方が優秀です。

もしも水に転落もしくは流される事態になると、ウェーダーは空気が入り下半身が浮いて”犬神家状態”になり溺れる危険性が増します。水が侵入したとしても、重量と抵抗が増すので泳ぐという方法も難しくなります。

ようするに、上半身の浮力をサポートするライフジャケット(救命胴衣)とセットで無ければ安全もクソもないです。ウェーダーのみを着用するのであれば、無い方がまだ安全です。

わりと釣り人の水難事故の原因にはウェーダーが起因している事例が多いのです。

参考にでも:フィールドではどんな事故が起こるか

<事例>
  1998年、千曲川にて、ウェーダー(胴長)着用で藻類の調査を行っていた学生が水深30cm - 40cmの川の中で転倒、そのまま200mほど下流に流された。事故後約10分で救出され、迅速に蘇生法が試みられたものの死亡した。転倒してウェーダーの中に水が入り自力で起き上がるのが困難になったことが事故を大きくした原因と推定された。事故後、対策本部はウェーダーの販社に対し、取扱説明書中にライフジャケットを併用する注意書を入れるよう要請した。

自分の足首がちょっと浸かるくらいでも転べば死ぬ可能性があるっていうんだから、怖いですね。

なぜ鮎釣り師がウェーダーを履かずウェットタイツなのかというと、ウェーダーのようなにダボダボで水の抵抗をムダに増す物を水流の強い箇所で着用していれば……わかりますよね。サーファーがウェットスーツを着るのが当たり前なのもそういうことです。

 

今回はソルトとフレッシュでざっくりと、用途別で使いやすいウェーダーを選んでみることにしませう。

1.ウェーダーの素材は季節と水温によって決めるべし

2.使用用途におけるタイプ別選択

3.靴底(ソール)は釣りポイントによって決めること

4.最後に、買うべき値段とおまけ

ウェーダーの素材は季節と水温によって決めるべし

大まかに『ナイロン(PVC)・ネオプレーン・透湿素材(ゴアテックス等)』という素材で作られた物がある。ちなみに値段でも左から右になるにつれ高価になる。耐水性はどれも大差はなく、むしろ値段による縫い目の雑さ次第で変化する。

耐久性はというと……保管方法でも変化はするが、ネオプレンが擦れや傷に滅法弱く、素材としては最も耐久性は劣る。純粋な全体の耐久性を取ると、ナイロンが擦れにも強くコスパもいいし、雑に使っても一番長持ちする。

ウェーダーは紫外線で素材が劣化していくので、日の当たる所での保管は厳禁。陰干しを基本として、中を洗った時や蒸れた後などは、裏返して陽に当てるといい。

ちなみに私は日の当たる所で保管していたら、半年せずブーツがひび割れてきました。

 

ネオプレーンの保管が結構厄介で、(なるべく)折り曲げ厳禁である。曲げると癖がついてそこからの劣化が早くなりやすい。ハンガーで室内に展示しておき、「釣りに行きてぇ…」とモヤる原因とはなるけど、これが(全種においても)一番最適な保管方法。

透湿素材は寒い時期の方が生きる素材。だが、インナーを着ないとあまり意味がない。

水を通さない素材は通気性が悪く、発汗による蒸れでインナーが濡れてしまい体温を下げてしまう。登山など極寒の地ではそれが致命傷となりうるわけで、それを防ぐために蒸発する汗を外に逃がして、体温を下げないようにする役割がある。

…決して『涼しい』って素材ではないのであしからず。各季節や状況による万能性は最も高いといっていいが、安価を選ぶと透水素材だったり生地が弱くて破れたりと逆に値がはることもある。

 

季節と水温で素材別のオススメを選定すると以下のようになる。

”浸かる釣り”は『湖沼などでのフロート、干潟や河川でのウェーディング』を対象に。”浸からない”釣りは『渓流やサーフなどの浅場』を対象にしている。

・春

寒暖の差が大きいのでインナーで調節すればどの素材でもいける。まだ水温が低い時期なので、浸かる釣りではネオプレーンがオススメ。

・夏

透湿素材といえど蒸れるもんは蒸れる。ネオプレンはただの拷問なので、それ以外なら特に大差はない。

・秋

ソルトはともかく、河川や湖などのフレッシュでは水温が20度以下になりはじめる季節なので、気温次第でもあるが、そういう所ではネオプレンかインナーで調節する。ソルトはまだ夏使用でもOK。

・冬

ネオプレーンが生きる季節だが、他の素材でもインナーで調節すればなんとでもなる。ただ、浸かる釣りでは厚手のネオプレンでも速攻帰りたくなる。

私で例えるなら、サーフルアーもしくは浜名湖ウェーディングくらいで使うので、冬場はネオプレーンが欲しくはなりますが、インナー着ければ同じなのでオールシーズンをナイロンで過ごせます。

二種類あれば無難ですけど、”釣りに適した季節”を考慮し冬を排除するならば、ナイロンか透湿素材のどちらか一つがあれば事足りる気がする。

 

使用用途におけるタイプ別選択

ウェーダーの丈は主に三種類あって、『足のみ』『腰まで』『脇まで』があり、それぞれ、『ヒップ』『ウェスト』『チェスト』と分類されている。

 

・ヒップウェーダー

上流部の渓流、もしくは浅い箇所でやる釣りでの長靴代わりに向いている。サーフでは不意の波をかぶり股間が濡れるのでオススメしない。

・ウェスト(ハイ)ウェーダー

万能ではあるが、腰まで浸かるディープウェーディングもしくはフロートでは浸水の恐れがあるので向いていない。膝くらいまで浸かる場所に向いている。

・チェスト(ハイ)ウェーダー

全てをこなすが、ほぼ全身を包むために季節によってはとにかく暑い。半身まで浸かる釣りに対応するが、流速がある河川などで腰まで浸かる状況は危険。

渓流ならヒップとウェストくらいでことが足りる。中流~下流域の河川ならウェストとチェストが欲しくなる。海でヒップを使う状況はほぼないと思うけど、波があったりするのでチェストが向いている。

他には靴が一体型の物と、靴を別に履くものがある。

・ブーツタイプ

一体型のタイプで着脱が容易。洗うのも楽なので、用意と片付けに時間がかからないのもメリット。ただ、ブーツ部分から浸水すると修復が困難で、新しく買った方がよくなる。

・ストッキングタイプ

ネオプレーン・透湿素材では最も多いタイプ。メリットがあるとすれば、靴をある程度自由に選択できるためファッション性が高い。デメリットは着脱が面倒なのと、洗うのは更に面倒な所である。特に砂場の釣りでは、隙間に砂が入るため余計に時間がかかる。

ブーツタイプは足がぶかぶかになりやすく、靴ずれ及びバランスが崩れてしまい逆に疲れる原因ともなる。フリーサイズの物が多いので、靴下で調節しないと足が疲れやすくなってしまう。

ストッキングタイプは自分で靴を選べるので歩きやすい。が、なんでも適当でいいってわけでもなく、後述する釣り場に適した靴底を選ぼうとするとやはり値がはってしまう。

 

靴底(ソール)は釣りポイントによって決めること

ラジアル・フェルト・withスパイクなどがある。どれも得意とする場所は変化し、よく釣りに行く場所によって決めた方が賢いです。

・ラジアル

普通の靴のような底をしており、わりとどこでも歩きやすいのがメリット。砂浜ではこちらの方が歩きやすい。でも、苔が多い河川などでは底が滑りやすく危険。ソルトとフレッシュともに場所は選ばないが、濡れた岩や堤防は滑りやすく苦手。

・フェルト

硬いスポンジのような底をしていて苔のついた場所に強い──が、ラジアルよりマシな程度であり過信は禁物。砂が絡むと掃除が面倒なのと、コンクリやアスファルトなど堤防上などでは靴底がすり減りやすい。渓流などフレッシュ全般に適している。ソルトでは干潟やサーフなどの砂地なら向いている。

・スパイク

ラジアルorフェルトに釘が打ってあるようなタイプと、タイヤチェーンのような着脱式の物がある。滑る岩場には特に強いが、苔などが生えている場所では過信は禁物。特にコンクリートなどざらざらした表面の足場では踏ん張りが効き向いている。

万能なのがフェルトで、平地ではどれも大差はない。磯場ではラジアル+スパイクが向いていて、河川や堤防(テトラ)ではフェルト+スパイクが向いている。

物持ちの良さではラジアルに軍配があがる。フェルトはすり減るために、交換アイテムが充実している──故に、ソールが剥がれるトラブルも多い。でも裏側から長さを調節した釘を打ち込んだりで、スパイクにカスタムすることも容易ではある。

 

最後に、買うべき値段とおまけ

値段もピンキリで、4000~30000以上とか振れ幅が大きくて迷うかと思います。

ただ考えて欲しい、ウェーダーは消耗品であることを。

毎日毎週のように使う人は、1万以内で使い潰していく方がいい。どんな物でも半年~1年でどこかしら悲鳴を上げてきます。あまり使わない人であれば、2万前後の物を大切にした方がいいと思います。

安価で好評価のあるメーカー製品だとリバレイですかね。わりと安価ながら同じ値段の中では耐久力がある方だと思います。1.5万以上ならそう違いがあるものでもないので、ひいきしたいメーカーにスポンサー料を払う感じで選ぶのが後腐れがなくていいかと。

膝などの可動部、地面につける可能性のある所に補強がしてあるのは渓流や磯場に向いています。あまり登ったり降りたりしない干潟やサーフなどでは無くても構いません。

が、座ったりするだけでそこから痛むので、ネオプレーンではあったほうがいいです。

 

ここまでで度々でてきた”インナー”はわりと重要。履いているパンツそのままでもいいけれど、素材やら体臭やら臭いがつきやすいので、一手間こそかかるが、別で履いた方が釣り後に出かけるような場合にはいい。

ランニングウェアのタイツが洗っても乾きやすく動きやすいのでオススメ。私は夏場はランニングウェアのハーフパンツ、冬は保温保湿効果のあるタイツを着用しています。

入れ物は専用のファスナー付きバッカンなどありますが、仮にエクストリーム朝マズメ後、蒸れたウェーダーを保管するうえでは、家に帰ってから「さぁ洗うぞ」と取り出した時に臭いがヤバスです。なので私はカゴみたいな物を使用しています。

このくらい大きいと片付けも楽でいいです。

 

補修用接着剤にはセメダインスーパーXGが速乾性があり接着力も強くおすすめ。

あて布に使えるゴムチューブなんかは、買おうとするとわりと手にはいらないので自転車屋で融通してもらうとか、パンク補修用パッキンとか100均で探しておくとかですかね。

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